名盤アワー
Vol.1


ビリー・プレストン / 神の掟
Billy Preston / That's the Way God Planned It




ロックファンに何故かあまり知られてない超裏名盤!
アップル・レコードからリリースされた ビリー・プレストン のファーストアルバム That's the Way God Planned It
この曲はビートルズのアップルスタジオで レット・イット・ビー 〜アビー・ロードと同時期に作曲された隠れ名曲です。


Side-1
Do What You Want / I Want To Thank You / Everything's All Right / She Belongs To Me / It's Doesn't Matter / Morning Star

Side-2
Hey Brother / What About You? / Let Us All Get Together Right Now / This Is It / Keep It To Yourself / That's the Way God Planned It (Part1&2)
アナログのオルジナル盤の曲目はここまで

以下はCD復刻版のみ収録されたボーナストラックです。
< Bonus Tracks CD only>
Through All Times / As I Get Older / That's the Way God Planned It (Alternate version)

 ビリー・プレストンと言えばビートルズやローリングストーンズのファンならば直ぐに反応していただけることでしょう。 ビートルズの名盤 レット・イット・ビーやアビーロード のレーコーディングに参加したキーボードプレイヤーです。 ビリーは、10歳頃から教会でゴスペルのオルガン奏者として音楽の道に入り、1962年の16歳の頃には既に リトル・リチャード、 サム・クック、 キング・カーティス といった大御所のバックバンドのメンバーとして活躍していた。 それと既にこの頃にはゴスペル・イン・マイ・ソウルや、他にも Vee Jay レーベルなどからアルバムを発表していました(下図参照)。

 ビリー・プレストン と ビートルズとの交友関係の話になりますが、それはビートルズがデビュー間もない1962年のことになります。 リトル・リチャードがリバプール公演に来た際にリチャードのバンドメンバーだったビリーが、ビートルズの4人とリチャードとの仲介に入って情報を提供していたというのがきっかけです。 当時のビートルズにとってリトル・リチャードはR&B界のアイドル的存在だったのです。 そして1964年、アメリカでも一躍メジャーとなったビートルズが L.A. のカウパレスでの公演の際に、ビリーが楽屋を訪ねて行ったことで彼らの友好関係がさらに深まったと言われています。

  

 Vee Jay レコード時代のグレーティスト・ヒッツ(1965年)当時のポップヒット集
堰@キャピトル時代の唯一のアルバム  " Wildest Organ in Town ! " (1968年)
この時期のビリー・プレストンはズラ被っていて天才バカボンみたいだ。
1970年代にはアフロのズラ被ってワイルドなヘアースタイルになった。


 その後の1969年のこと、ロンドン・フェスティバルホールで行われたレイ・チャールズのコンサートに出かけたジョージ・ハリスンが、ステージで演奏をしているビリーに気がつき、翌日アップルレコード本社に呼び出して再会を果たした。 ジョージは翌日からビリーを Let It Be のレコーディングセッションに参加させ、後にアップル本社の屋上で行われたライブにも準メンバーとして起用しています。 さらにビリーは、ジョージの薦めで当時契約中だったキャピトル・レコード(上図アルバム参照)からアップル・レコードに移籍することになり、この時ジョージは、トレードマネーを支払ってまで両社間で交渉したほどの熱の入れようだったそうです。 当時、解散寸前で空中分解の状態だったビートルズには、曲づくりをサポートしてくれるパートナーを必要としていてた。 ビリー・プレストンは、最後に燃え尽きようとするビートルズのセッションに参加し、彼らのために Get Back のフレーズのヒントを与えた。 またゴスペル・ソングとして Let It Be の曲作りにも大きく貢献したのです。

 ビリー・プレストンは、1969年の4月から7月にかけて、アップル・スタジオでファーストアルバム「神の掟」の制作に入ります。 それと同時にビートルズの アビーロード のセッションも併行して行われており、Something や I Want You のレコーディングにも参加している。 また Get Back や Don't Let Me Down 等も ビリーが参加した曲の中では秀逸な出来ばえとなっている。
 アップル・レコードからリリースされたビリー・プレストンのファーストアルバム 「神の掟」 は、参加ミュージシャンがかなり豪華なのです。 ジョージ・ハリスンはアルバム全域にわたりギターで参加してますが、これがまた面白く、アビー・ロードやレット・イット・ビーのレコーディングに使用していた1969年製のオールローズウッド仕上げのフェンダー・テレキャスターを弾いているので、ギターの音やギターワークのフレーズも、当時並行して制作されていた晩期のビートルズサウンドそのものなんです。 またジョージの親友で、ブラインド・フェイスのメンバーだったエリック・クラプトンがギターソロで参加していたり、ビートルズと人気を二分していて、当時アルバム Let It Bleed を発表したばかりのローリングストーンズのキース・リチャーズも参加しています。 タイトル曲の That's the Way God Planned It では、ジョージと クラプトンと キースのギターの掛け合いがカッコイイ。 特にジョージは、 Let It Be のフレーズを連発しているし、クラプトンの気合いの入ったギターソロも見事だ。 
 このアルバムの復刻版CDを聴いていて興味深いことは、タイトル曲の That's the Way God Planned It (神の掟)と Let It Be との関係です。 一般的に我々リスナーは、 Let It Be をビートルズの完全オリジナルと認識していますが、この2曲は、同時期に作曲やセッションが行われていたことや、神やマリア様といった歌詞からしてもビリーのお膝元のゴスペルソングに仕上がっています。 それに何よりも現在市販されているビリー・プレストンの国内復刻版CD "That's the Way God Planned It " には、ボーナストラックとして、この曲のアウトテイクが収録されていて、そいつを聴くとビリーが Let It Be のメロディラインと That's the Way God Planned It とをダブらせて歌っている音源があります。
 ビリー・プレストンは、今でも時々ライヴ活動を行っていますが、ずっと以前からライヴでは必ず、 Let It Be と Get Back をレパートリーとして取り上げてます。 NOMも1985年の渋谷 Live Inn と1994年の渋谷 On Air West でビリーのライブを見ているんですが、あたかも自分の持ち歌のように実にオリジナルっぽい唄い方だったのをよく覚えてます。


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